NHK朝ドラのヒロインが、失礼だが、だんだん美人でなくなってきた。
今放映している「ばけばけ」のヒロインも、どう見てもふつうの人で美人ではない。
でも、それはいい事だと思う。俳優の起用が日本人の真実に近づいてきたからだ。
その前の「あんぱん」のヒロイン今田美桜も、不美人とまでは言えぬがふつうだ。
その前の「おむすび」も橋本環奈で、かわいこちゃんタイプではあるがふつうだ。
きっとNHKのオーディション担当者が、とび切りの美人を選ばなくなったのだろう。
少し前までは、歴史上の本人の風貌と俳優の外見とのギャップをよく感じた。
例えば、人気だった『ブギウギ』で、淡谷のり子役の女優が出てきた時は驚いた。
がんばって演技していたが、実際の淡谷のり子はこんなに美人でなかったはず。
明治の頃は、芸能人ではなく芸者や素人の奥様方に美人が多かったか?
陸奥宗光の妻亮子は美人で有名で、宗光もそのことを自慢していたようだ。
新橋で一二を争う美貌の名妓で、後にワシントン社交界の花となった。
西洋人のような顔つきの女優が選ばれるようになったのは、大正の頃からか?
原節子は当時の女性としては大柄で、日本人離れした美貌の持ち主だ。
大正時代はデモクラシーが広まり、庶民の間にも欧米化の波が押し寄せた。
敗戦になると、胴長短足の日本女性も西洋人を目指して、一生けん命おしゃれした。
1967年にはイギリスのモデルのツイギーが来日したが、これは日本女性には無理だ。
どれだけ背伸びしても、ダイエットしても、できることとできないことがある。
朝ドラのヒロインが美人でなくなったのは、モー無理ということが分かったのか?
観ている日本国民の方も、美男美女にはもう飽きてきたということもあるのか?
俳優を起用する価値基準が、ようやく”欧米化”から個性重視になってきたのか?
女性お笑い芸人ともなれば、逆にお多福・おかめのような風貌の方が笑いを誘う。
ツンと澄ました美人より、おもしろいことをしゃべる女性を皆が好むようになった。
だから、いま売れっ子の芸人は男女を問わず、頭の回転の良さを要求される。
でもタレントが皆頭が良くておもしろおかしい人ばかりになったら、それも淋しい。
高学歴芸人なんか、天は二物を与えているようで、普通の人間にはおもしろくない。
そうなれば、しゃべることが苦手でシャイで美しい人が、余計恋しくなってくる。








